海外ニュースやスポーツ中継を見ていて、「GER」や「DE」というアルファベットの表記を目にしたことはありませんか?
たとえば、サッカーの試合で「GER」と表示されていたり、インターネットのURLが「.de」で終わっていたり。
どちらもドイツを指しているのですが、実はそれぞれの文字には異なる由来と意味があります。
「GER」は英語での略称、「DE」はドイツ語の国名から取られた正式なコード。
さらに、車のナンバープレートでは「D」と書かれていることもあります。
この記事では、そんなドイツの英語略表記「DE」「GER」「D」について、少し掘り下げてみます。
ドイツの英語略『DE』はドイツ語由来の正式コード
国際的に使われるドイツの略称は 『DE』 です。
これは英語ではなく、ドイツ語「Deutschland(ドイチュラント)」の最初の2文字 から取られています。
ISO(国際標準化機構)が定めた国コードでは、
- 2文字コード:DE
- 3文字コード:DEU
と定義されています。
たとえば、インターネットのドメインが「.de」となっているのもそのためです。
日本なら「.jp」、フランスは「.fr」。同じように、ドイツは 「.de」=Deutschland の略というわけです。
また、EU内で使われる車のナンバープレートの国識別マークも「D」。
これも英語の「Germany」ではなく、自国語の略称 に由来しています。
ドイツの英語略『GER』はスポーツでよく使用される
一方で、オリンピックやサッカーW杯などの国際大会では「GER」という表記がよく使われます。
これは 英語の “Germany” の略 です。テレビ中継やスコアボードで「GER」が表示されていると、それはドイツ代表を指しています。
たとえば:
- FIFAワールドカップ:GER vs JPN(ドイツ対日本)
- オリンピック選手のユニフォーム:背中に「GER」
この「GER」は英語圏の国際スポーツ連盟などで定着した略称で、
世界的に通じやすく、視覚的にもわかりやすいのが特徴です。
つまり、
- DE=正式コード、ドイツ語由来
- GER=国際大会や英語圏での略称
というふうに、使い分けられています。
ドイツの英語略『D』はナンバープレートとEUルール
ドイツの車のナンバープレートには、左側に青いEUマークとともに「D」の文字が入っています。
この「D」も、やはり Deutschland の略です。
EU加盟国では、それぞれの国を1文字または2文字で表す識別コードを使用しています。
たとえば:
- フランス:F
- イタリア:I
- スペイン:E
- ドイツ:D
旅行でヨーロッパを車で走っていると、後続車のナンバーから「この車はドイツのものだ」とすぐ分かるのは、この略号のおかげです。
国際的な交通ルールでは、車の出身国を示すマーク が必要とされており、
「D」はドイツの象徴的なサインとして長く使われています。
「Made in Germany」と「Made in DE」は違う?
たまに「Made in DE」という表記を見かけて不思議に思う人もいるかもしれません。
一般的には「Made in Germany」が使われますが、EU域内の貿易書類や関税関係では、国コードの「DE」が正式略称として扱われるため、
一部の工業製品やデータシートでは「Made in DE」と表記される場合があります。
つまり、
- 消費者向けの表現 → Made in Germany(英語)
- 貿易・行政文書での表現 → Made in DE(国コード)
というように、用途に応じて区別されているのです。
ドイツの英語略『DE』はドイツ人にとって“自分たちの国”の象徴
ドイツ人にとって「DE」は単なる略号ではありません。
これは自国語「Deutschland」をベースにした、自分たちのアイデンティティを示すシンボルです。
実際、ドイツ人の多くは「Germany」という英語名よりも、「Deutschland」という呼び方を自然に使います。
そのため、国際的な場面でもあえて英語由来の表記ではなく 自国の略称DE を貫いているのです。
SNSのハッシュタグでも、
- #deutschland
- #madeinde
- #de_life
など、「DE」を含むタグをよく見かけます。
そこには、「自分たちの言葉で自分たちの国を表す」 という文化的な誇りが感じられます。
ドイツの英語略『DE』『GER』『D』に見える“言葉の多層性”
興味深いのは、同じ国でも英語とドイツ語で略称が異なり、
それぞれが使われる場面によって微妙に意味が変わるという点です。
| 略称 | 由来 | 主な使用場面 |
|---|---|---|
| DE | ドイツ語「Deutschland」 | 国コード、行政書類、ドメイン(.de) |
| GER | 英語「Germany」 | 国際大会、英語圏メディア |
| D | Deutschland | 車のナンバープレート、EU識別マーク |
このように、ひとつの国を複数の言語・制度・文化が取り囲んでいるのがドイツらしさとも言えます。
生活の中で見つける『DE』のサイン
私がフランクフルトに滞在していたとき、最初に『DE』という文字を見かけたのは、インターネットでした。
URLが「htttp://www.〇〇〇〇〇.de」と表示されていて、「ああ、ドイツなんだぁ」と少し嬉しくなったのを覚えています。
一度気が付くと、スーパーのレシート、映画館の大きい広告の中、駅の案内板、電車の時刻表、あらゆる場所に「DE」があるのがわかってきます。ぱっと目に入ってきます。
それが当たり前になってきたら、だいぶドイツ生活に慣れてきたといっても過言ではないかも。

ドレスデンのハウプトバンホフ(メインの駅)
まとめ|ドイツの英語略『DE』『GER』『D』それぞれの意味を知ると旅がもっと面白い
| 表記 | 語源 | 主な使用場面 |
|---|---|---|
| DE | ドイツ語「Deutschland」 | 国コード、ドメイン(.de)、行政書類 |
| GER | 英語「Germany」 | スポーツ・国際大会・報道 |
| D | Deutschland | ナンバープレート、EU識別記号 |
英語の『GER』も、ドイツ語の『DE』も、どちらも正しい。
それぞれの場面で使い分けられていることを知ると、ニュースや街中の表記がぐっと面白く感じられます。
旅行で訪れるとき、ぜひ看板やチケットの片隅にある『DE』を探してみてください。
そこには、ドイツ人の誇りと文化、そして言葉の歴史が静かに息づいています。


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