フランクフルトで美術館巡りを計画しているけれど、どこから始めればいいか迷っている方向けの記事です。
フランクフルトといえば国際金融都市のイメージが強いですが、マイン川沿いには約15もの美術館・博物館が密集する「ムゼウムスウーファー」エリアが広がっています。一日でどこを回ればいいか分からない、入場料が高そう…そんな不安を解消するために、この記事を読むとお得なチケット情報から効率的なモデルコースまで把握できるようになります。
なお、この記事の情報は執筆時点のものです。入場料・開館時間は変更になる場合があるため、各美術館の公式サイトでご確認ください。
この記事でわかること
- ムゼウムスウーファーとはどんなエリアか(約15館が密集するフランクフルト最大のアート地区)
- 2日間39館使い放題「ムゼウムスウーファー・チケット」の活用法
- シュテーデル美術館→映画博物館を効率よく回る1日モデルコース
マイン川沿いに広がる芸術のオアシス、ムゼウムスウーファー
ムゼウムスウーファーはフランクフルト中心部のマイン川南岸に約15の美術館・博物館が密集するエリアです。美術・建築・映画・歴史・ユダヤ文化など多ジャンルをカバーしており、半日〜1日かけて歩いて回れるのが特徴です。
フランクフルトの中心部を東西に穏やかに流れるマイン川。その両岸、特に南岸のシャウマインカイ通り沿いには、約15もの多彩な美術館や博物館が密集しています。このエリア全体が「ムゼウムスウーファー(Museumsufer)」と呼ばれており、美術、建築、映画、歴史、ユダヤ文化など、あらゆるジャンルの知が集結している場所です。
ぼくがフランクフルトでワーキングホリデーをしていた2003年の秋から2004年にかけて、休日のたびに一人で足を運んだのがこのマイン川沿いのエリアでした。語学学校のドイツ語の授業で疲れた頭をリフレッシュさせるのに、プラタナスの並木道を散歩しながらふらりと美術館に立ち寄る時間は、かけがえのない癒しのひとときでした。近代的な高層ビル群を背景に、19世紀の豪奢な邸宅を改装した美しい美術館が並ぶ風景は、過去と未来が交差するフランクフルトならではのコントラストです。(※個人の経験です)
川沿いの美しい景観を楽しみながらの散策だけでも十分に心が満たされますが、素晴らしい展示の数々を無駄なく堪能したいものです。次は、賢くお得に巡るための事前準備についてお伝えします。フランクフルト観光全般についてはこちらの記事も参考にしてください。
効率よく巡るためのチケット選びとスケジュールのコツ
複数館を回るなら「ムゼウムスウーファー・チケット」が断然お得です。購入日から2日間、フランクフルト市内約39施設に何度でも入場でき、2〜3館回るだけでも元が取れます。また、多くの美術館は月曜休館なので日程に注意が必要です。
複数の美術館を1日や2日でハシゴして回る計画を立てている場合、各館の窓口で毎回入場チケットを買うのは予算的にも時間的にもったいないです。そこでアート好きのあなたに強くおすすめしたいのが、「ムゼウムスウーファー・チケット(Museumsufer-Ticket)」という共通入場券の活用です。
このチケットは、購入日から連続する2日間、マイン川沿いだけでなくフランクフルト市内に点在する対象の美術館・博物館(約39施設)に何度でも入場できる非常に便利なアイテムです。一つの美術館の入館料が平均して10〜15ユーロ前後であることを考えると、2〜3館回るだけでも十分に元が取れます。ぼく自身、語学学校の学生証を提示して少し安くこのチケットを手に入れ、週末の2日間を使ってひたすら絵画や展示を眺めて回りました。(※個人の経験です)なお、ワーキングホリデーなどで長期滞在される方には、1年間有効な年間パス「ムゼウムスウーファー・カード」も選択肢に入ります。
また、スケジュールの立て方にも少し注意が必要です。ドイツの多くの美術館は月曜日が休館日となっています。旅行の日程を組む際は、月曜日を外して美術館巡りの日を設定するのが無難です。
1日で大満足!アート好きに捧げる王道モデルコース
シュテーデル美術館(午前)→マイン川沿いランチ(昼)→ドイツ映画博物館(午後)という流れが、初訪問で最も満足度が高い王道ルートです。3施設すべてが徒歩圏内にあり、無理なく回れます。
数ある施設の中から、特に満足度が高いと考えられるスポットを厳選し、徒歩で効率よく回れるモデルコースをご提案します。
午前はシュテーデル美術館で巨匠たちの世界へ
午前中の体力と集中力が最も充実している時間帯にまず訪れたいのが、ムゼウムスウーファーの中心的存在である「シュテーデル美術館」です。ここは、ドイツで最も重要な美術館の一つとされており、14世紀から現代に至るまでのヨーロッパ美術700年の歴史を網羅しています。
ボッティチェリ、レンブラント、フェルメールといった古典の巨匠から、モネやルノワールなどの印象派、そしてピカソまで、美術の教科書で見たことがあるような名画の数々を間近で鑑賞できます。館内は非常に広大なため、すべてを隅々までじっくり見ようとすると半日以上かかることもあります。事前に見たい作品や時代エリアをある程度絞っておくのが効率よく楽しむための秘訣です。近年増築された地下の現代アートエリアも、空間そのものが芸術作品のようで必見です。
ランチタイムはマイン川の風を感じながら
シュテーデル美術館でたっぷりと芸術に浸った後は、すぐそばにあるマイン川沿いの遊歩道で一休みしてみてください。天気の良い日には、川沿いの芝生に座って近所のパン屋で買ったプレッツェルやサンドイッチなどの軽食をつまむのも、現地の人のようなリラックスした過ごし方で素敵です。また、美術館に併設されているカフェや、シャウマインカイ通りから少し路地に入ったザクセンハウゼン地区の伝統的なレストランで、午後の予定に向けてしっかりと腹ごしらえをするのも良い選択です。
午後はドイツ映画博物館で映像の魔法に触れる
昼食後にぜひ立ち寄っていただきたいのが、シュテーデル美術館から歩いてすぐの場所にある「ドイツ映画博物館」です。ここは単なる映画の歴史展示にとどまらず、映像技術の発展や視覚トリックの仕組みなどを、実際に触って体験しながら学べる工夫が随所に凝らされています。
初期の光学機器のレプリカを自分の手で動かしてみたり、グリーンバック合成のスタジオで特殊効果の体験ができたりと、大人から子供まで時間を忘れて夢中になれる空間が広がっています。
滞在時期が合えばラッキー!必見のアートイベント
毎年8月最終週末に開催される「ムゼウムスウーファーの祭り(Museumsuferfest)」はヨーロッパ最大級の文化祭典です。夜間特別開館・花火・屋台が3日間続き、春の「美術館の夜(Nacht der Museen)」も見逃せません。
フランクフルトでは、美術館群を舞台にした大規模なイベントが年に何度か開催されています。特に有名なのが、毎年8月の最終週末に開催される「ムゼウムスウーファーの祭り(Museumsuferfest)」です。マイン川の両岸に無数の屋台や特設ステージが立ち並び、3日間にわたって街全体がお祭り騒ぎに包まれます。
ぼくがワーキングホリデーの終盤、2004年の8月にこのお祭りに参加した際、夜空を彩る盛大な花火を背景に、夜遅くまで多くの美術館が特別に開放されている光景は圧巻の一言でした。普段は静寂に包まれた美術館の敷地内が、ライブ音楽やコンテンポラリーダンスのパフォーマンスと融合し、地元名物のアップルワイン(アプフェルヴァイン)を片手に夜の美術館を練り歩く体験は、他ではなかなか味わえないものです。(※個人の経験です)フランクフルトのアップルワイン文化についてはこちらの記事でも紹介しています。
また、春に行われる「美術館の夜(Nacht der Museen)」というイベントでも、夜間特別営業とともに各館を結ぶ専用シャトルバスやシャトル船が運行され、普段とは全く違うロマンチックな雰囲気の中で夜通しアート巡りを楽しめます。
フランクフルト市内の移動についてはこちらの記事が参考になります。
よくある質問
- Q: ムゼウムスウーファー・チケットはどこで購入できますか?
- A: 各美術館の窓口や観光案内所(Tourist Information)で購入できます。ぼくは当時、シュテーデル美術館の入口で購入しました。オンライン購入の可否は各館の公式サイトでご確認ください。(※個人の経験です)
- Q: 子ども連れでも楽しめますか?
- A: ドイツ映画博物館の体験コーナーや、自然史博物館など子ども向けの展示が充実している館もあります。シュテーデル美術館は展示が多く幼い子どもには疲れやすいため、先に体験型の施設から回るのもおすすめです。
- Q: 月曜日に来てしまったらどうすればいいですか?
- A: 多くの館が月曜休館ですが、「フランクフルト現代美術館(MMK)」など月曜日も開館している施設もあります。事前に各館の公式サイトで開館日を確認しておくと安心です。
まとめ:あなただけの美術館巡りを楽しもう
- ムゼウムスウーファー・チケット(2日間有効・約39施設対応)を使えば入場料を大幅に節約できる。
- 月曜休館に注意して日程を組み、シュテーデル美術館は午前中の集中力がある時間帯に。
- 映画博物館などの体験型施設も組み合わせると、1日飽きずにアートを楽しめる。
フランクフルトは決してただのビジネスの街や交通の通過点ではなく、ヨーロッパの豊かな文化と歴史をじっくりと堪能できる素晴らしい街です。
ぼく自身、フランクフルトのマイン川沿いを散歩しながら美術館をはしごした週末は、ドイツ語学習の疲れがすっかり癒えた記憶があります。あなたもマイン川の穏やかな流れを感じながら、時代を超えた名画や最新の展示に触れる特別な時間を過ごしてみてください。
お気に入りの美術館がきっと見つかるはずです。


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